ライフプランニング・センター ピースハウス病院 主催の、ホスピス講演会に行ってきました。
3部からなる講演会ですが、第3部は、ここの理事長であり、聖路加国際病院の理事長でもある
日野原重明先生の講演です。来月で、96歳になるということでした。
先生の講演会を聞くのは今回で3回目です。10年以上前に京都にいる頃が初めてでしたが、そのときで80代でした。
しゃべる速度、動作どれをとっても、60代にしか見えず、3年先まで手帳には予定が入っていてると聞いて驚いたことを思い出します。その後、「生き方上手」という本を出され、先生の手がけているホスピス事業も注目されるようになってきたように思います。
わが市と、隣町の境のゴルフ場の一角に、先生のピースハウス病院があるので、以前見学に行ったことがありましたが、そのときの印象は、今でも強く残っています。
ナースセンターから、放射状にのびる各個室は、病院というよりは、住まいの温かみが感じられ、共同部分には、手作りのものや季節のものが、心温まる感じに飾られていて、庭には12月であったにもかかわらず、温かみのある花が咲いていたように思います。
お世話する人の多くが、ボランティアで遠くからも来るということでしたが、建物、人、物のすべてが、最期のときを
大事に過ごして欲しいという思いにあふれているのが感じられました。
確かに、最期をこのような医療施設で過ごせるなら、死の恐怖も随分緩和されるだろうと思わされましたが、
それでも、死を前提にしての温かさ静かさであることに、何ともいえないものを感じました。
今回の講演会でも、アンケートでは、病院、ホスピス施設、自宅の中で、最期を自宅でという人が多く、家族の負担はあるが、患者の心のやすらぎはこちらが勝っているということで、ホスピス事業は施設だけでなく在宅医療にも向けられていると1部のところでお話がありました。
日野原先生のお話は、第2部の、平均年齢は一体?と思わせる横浜グリークラブの方々の素敵な合唱が披露された後に始まりました。
プロジェクターの大きなスクリーンをバックに登場された先生は、舞台そでにある演題に向かわれる途中で話し始められ、そのお話のユーモアにあふれた展開にそのまま引きずりこまれるようにあっという間の50分が過ぎました。
結局、演台には行かれず、立ちっぱなし動きっぱなしで話される姿は、その内容を強力に後押しするものでした。
内容そのものは、人間が必ず体験する、生老病死をどう乗り越えるか、人の生き方の話でしたが、沢山のメッセージの中で、今回最も感じ、感心したことは、先生が2000年に発足された新老人の会の、mission(使命)として、
子どもへのタッチを通して世界平和の実現に努力すると、うたわれていることです。
人生80年、90年に寿命が延びても、死んでしまうわけだから、次の世代に何とか平和の芽をと願っていらっしゃるのです。
また、「良い出会いがある。それはあなたの才能なのです」-生き方上手ーに書かれた言葉だそうですが、今、良い出会いがないと結婚しない時代をおもんばかって、良い出会いはチャンスではなく自分の魅力や少しの勇気が呼び寄せるものだとの励ましのメッセージを出されていらっしゃいました。
ちなみに、この新老人の会は75才以上がシニア会員、60才以上がジュニア会員、20才以上がサポート会員ということでしたが、年老いて最後までできることは、自分の人生で得た知恵や体験を若い世代に伝えること、この精神の中に自他を再生する重要な鍵があると感じました。
日本の少子化の勢いは激しく、あと30年(もっと早かったか?)もすると、日本の労働人口はガタッとと減って、生産国としてやっていけなくなるとの見通しに、何とか手立てはないものかと改めて思いました。
こんばんは~
重いテーマですね!
ホスピスについては、いつも、もっと全国に広まってほしいと思っています。
人生の最期、いたずらに、生命を維持することなく、自身の生きる力が尽きることを、大事にしたいと思います。
生きることも大変だけど、死ぬというのも、今まで生きてきたものすべてを削り落として死に至る。
周りの人たちの最後を見て感じたことです。
この時、いい環境で過ごす事ができる、なかなか思い通りにはいかないでしょうが、理想ですね。
それには、きちんとしたホスピスを行う病院がふえてほしいと思います。
日野原重明先生は、96歳というご高齢で、講演されるごりっぱですね!
すばらしいです。
自分で納得のいく、いい生き方をしたいものです。
そして何らかの形ででも、子供たちに、未来に、バトンタッチできればいいですね!
”良い出会いはチャンスではなく自分の魅力や少しの勇気が呼び寄せるものだとの励ましのメッセージ”
心に響きました。ほんとそうですね!
いいお話を、ありがとう!!
>ゆんさん
長文を読んでくださり、ありがとうございます。
書き留めておきたいことをたくさん聞いて、思うことも膨れ上がってなんだかまとまらなくなってしまいました。
ホスピスのこともですが、日野原先生のメッセージを聞くのがメインで、予想通り感心して帰ってきました。
とにかく、若いのですよね。多分、意識的に努力なさっていると思いますが、例に出して話題にすることは、
最近の、甲子園の決勝戦のことや、安部内閣のことですし、政治や法律がおかしいことについても、
はっきりとご意見を話されていました。
先生だからこそできる、平和運動をなさっていると感心させられました。