「小さいおうち」

IMG_1110[1]本を読むのは嫌ではないですが、ほかが忙しいとそれを押してまで読む方ではありません。ですから、読むことになる本とは、稀有な出会いをしているといつも感じています。

先日、大阪に行った折に、母に本をプレゼントしましたが、その時、私も1冊、この際だから何か読もうと思って購入した本が「小さいおうち」です。同じ題名の絵本を知っていて、それと同じような装丁なのが、まず目を惹きました。

ラベルの作品紹介には、昭和初期、女中奉公に出たタキが、晩年に綴ったノートが現在につながる・・・と書かれていて、どうしようか迷い、ほかに3冊ぐらい検討したあとに、まあこれにしようと決めて購入しました。本屋に山のように並んだ中から選びとられる1冊は、不思議な出会いと言ってもいいと思います。

 

読みやすく、引き込まれるような内容で、後半一気に読んでしまいました。

主人公のタキが美しい奥様を慕いつつ努める「小さいおうち」での日々。それを晩年のタキさんが回想して書いているスタイルなので、現在からの目線もあって面白いし、何より興味深いのが、昭和10年から昭和20年までの暮らしが書かれていることです。生活スタイルが意外と今とあまり変わりなく、手作り中心、人の交流が密で華やかな時代、しかし平和に暮らしているうちに、徐々に大変になっていく様子がよくわかります。

「小さいおうち」にも、ささやかな事件と戦争による被害があるわけですが、時間がたって振り返ることで、その時にはわからなかったものがあきらかになって結果を残しているように思います。

今という時は、ただひたすらに生きるしかありませんが、将来誰かが振り返った時に、少しでも輝きを残していられるようにと願うことと、世の中のことでいえば、とにかく平和であるようにと思います。

そして、どういうわけかあまり関係ない言葉が浮かんできました。NHK朝ドラで繰り返し出てくる言葉「女があきらめたら世界は終わるのよ!」

 

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