家の裏庭に大きく成長し、近年大きな果実をつけるようになったイチジクは、昨年一昨年と、カミキリムシにやられているとみられる幹の樹液の様子から、今年の春に地上から50㎝くらいの丈のところで幹を切ってしまいました。そのときに、幹にはやはり大きな穴が開いていて、その判断は正しかったと思いました。
カミキリムシという名前は、子どものころ昆虫図鑑で見たイメージはあるものの、実際にはほとんど見た記憶がありません。しかし、カブトムシ、クワガタムシのイメージの続きでそんなに毛嫌いするほどではありませんでした。
そのカミキリムシですが、切り倒したあとの幹にしばらくすると姿をあらわしました。ゴキブリほどではないけれどガラス越しにながめても気持ちのいいものではありませんでした。
その後、イチジクはやはりとても勢いのある木でしたので、残りの幹から細かい枝やらがたくさん出て、いくつかは残しておいたら、そのうちの2本は庭を這うように大きな枝になり、大きな葉っぱも付けました。初夏のころはそれも新緑でいいのですが、8月にもなればただの鬱蒼とした藪、虫の巣窟と化してしまって、早く切ってしまいたいという状況になっていました。もちろん、目を凝らすと、かのカミキリムシがそこかしこに居座っていますし。
今朝は、猛暑の朝に比べ涼しい朝で、雲が広がって、家事を終えた9時台はまだ穏やかな庭でしたので、チャンスと思い、しかし腕カバーと、長靴をはいて庭に下り立ちました。水やりもしばらくしていなかったので、申し訳なくまず水やりから。それから、イチジクの剪定に。
そこかしこにカミキリムシのくっついた葉を切り取り、気にせずゴミ袋に詰めていきます。と言っても、合計10匹いるかいないかですが(目に留まったのは、5~6匹ぐらい)。さて、そのうちの一匹が危険を感じたのか私の手元近くに来た時に飛び始めました。カミキリが飛ぶとは!すばやく、イチジクの葉で応戦したら姿が見えなくなりました。
その他の草木もある程度きれいにし、野の百合を切ったりしていたら、左肩の服の内側が少しチクッと。異物混入といった感触。さわってみたら、やはり何か小さなものが感じられます。この状況からは、植物か、虫かのどちらかが頭をよぎりました。
室内の玄関まで来て、それを取り出したたきに捨てることにしましたが、8割植物と言い聞かせ、もし昆虫なら気づいた時点で気力持たないと思い、一気にその行動に出ましたところ、何と、それは小さなカミキリムシだったのです。まだ足をばたつかせていたので、残る気力をふりしぼり、サンダルで玄関の外に追い出しました。
振り返って、妥当な判断で追い出せてよかったと思いつつ、心のケア必要だわと、その後は心休まる午後を過ごし中です。
見事に咲いた野の百合には、外もいいかもしれないけど、この度は家の中でその美しさを楽しませてもらっています。