もうすぐ、話題の映画「ダ・ヴィンチ・コード」が世界同時上映される日が迫っていることもあり、テレビを初め、いろんなところで前宣伝が盛んです。
2年前に書店にこの本が売り出された時も話題となり興味をそそられましたが、映画化されるとなって再び話題に上るようになり、これの文庫本や関連する本が、ここぞとばかり書店に並べられているのを目にして、遂に映画を待たずに読んでしまいました。
以前、これの関連番組をテレビで見て、キリスト教にまつわる秘密や、レオナルド・ダ・ヴィンチの実像などのことを聞いていたので、それが絡むすごい内容が書かれているのだろうか?と思いめぐらし
キリストの生き方に心を寄せ、希望としている者としては、気になるけれどなんだか怖い気持ちでもありました。
しかし、読んで見ると、話そのものはダ・ヴィンチにあやっかた推理物語がパリ、ロンドンを舞台に展開されているもので、映画を目の当たりにしているように楽しめました。
強面の警部、主人公に相応しい風貌の男と女が登場し、一件落着まで1日たらずの時間経過の間に膨大な量の謎解きと、キー・ストーンを追い求める目まぐるしいアクションが用意され、
黒幕は、やはりえっ!と驚く人物であるという展開は、昔読んだ推理小説のパターンでした。
そして、膨大な資料を駆使し実在のもので話が進んでいく見事さは、最後のページまで飽きさせないが、ついに肝心の謎は心の中にしまわれる形で完結します。
フィクションでありながら、この話全体が何か隠された二重の意味を持つのではないのかと感じさせる冒頭の言葉、
「この小説における芸術作品、建造物、文書、・・・に関する記述は、すべて事実に基づいている」
これが、この話をただの推理小説として片付けさせないのかもしれないと思いました。
映画では、どんな描き方がされるか楽しみです。
